風景が美し過ぎると、後悔も増幅されてしまうのだろうか。
Brokeback Mountain
監督:アン・リー
出演:ヒース・レジャー
ジェイク・ギレンホール
アン・ハサウェイ
ミシェル・ウィリアムズ
あらすじ
1963年、ワイオミング。
夏の間だけ、牧場の羊飼いとして雇われた2人のカウボーイ。
無口なイニスと陽気なジャック。
お互いの能力を認め合いながら、次第に強い絆で結ばれていく。
それは、男同士の友情を越えた深い愛情であった。
夏が終わり、2人は、それぞれの生活に戻っていく。
イニスは、予定通りアルマと結婚し、ジャックは、テキサスのロデオ大会で知り合った、社長令嬢のラリーンと結婚する。
そして、4年の歳月が過ぎ、2人は再会を果たすのだが…
夏が終わり、2人は、それぞれの生活に戻っていく。
イニスは、予定通りアルマと結婚し、ジャックは、テキサスのロデオ大会で知り合った、社長令嬢のラリーンと結婚する。
そして、4年の歳月が過ぎ、2人は再会を果たすのだが…
感じたこと
最近は、LGBTという言葉を、よく聞くようになった。
レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー。
映画の世界では、これまで、場の雰囲気を和ませる(お笑い?)要素の1つとして、脇役となることが多かったLGBTも、最近では、主題として扱われることが多い。
某広告代理店の調査によると、日本人の約8%。つまり、計算上13人に1人がLGBTだと考えられる。
詳しいことは判っていないが、母胎内で浴びるホルモンに原因があるらしい。
ある条件が整った時に、必ずLGBTが生まれるのであれば、人間の進化についても解明できるかもしれないし、宗教的に考えれば、そこに、何らかのメッセージが隠されているはずだ。
この映画は、時代的に今よりも受け入れられない。まして、カウボーイという閉鎖的な男社会では、決して許されない同性愛をテーマにしている。
実際、見つかれば、拷問の末に殺害されることもあったようだ。
多くは語られないのだが、ジャックの死は、事故ではなく、事件であったのだろう。
社会生活を営む上で、共通する道徳観。
ブロークバック・マウンテンを下りて、平然とジャックを見送った後、倉庫の隅で嗚咽するイニスの姿に、全てが凝縮されている気がする。
対象は異なるが、誰もが経験したことのある満たされない想いと、決して戻らないブロークバック・マウンテンの夏の日の想い出。
その後に残った『後悔』を描いた作品として考えれば、不思議と共感しかないのだ。


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