2019年2月18日月曜日

スノーデン

正義のために監視をするべきなのか。それならば、監視することは正義なのだろうか。


Snowden


監督:オリバー・ストーン
出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット
   シャイリーン・ウッドリー
   メリッサ・レオ

あらすじ


2013年6月。
ドキュメンタリー作家のローラとガーディアン紙の記者グレンは、香港のホテルで、CIA及びNSAの元局員であるエドワード・スノーデンと落ち合う。
「米国家安全保障局(NSA)が米電話会社の通信記録を毎日数百万件収集」との暴露を秘密裏に行うためだ。
9年前、愛国心の強いスノーデンは、米軍に志願入隊するが、両足骨折の重傷を負って除隊。
その後、CIAやNSAなどのコンピューターセキュリティに関連する任務に従事し、スイス、日本、ハワイなどで勤務する。
その中で取り扱う国家機密。アメリカの監視対象は、テロリストだけでなく、同盟国や民間企業、果ては個人に至るという事実。
スノーデン自身も監視されるストレスで次第に追い込まれていき、これまでのキャリアと多額の報酬、恋人との幸せな暮らしを捨てて、内部告発を決意する。

中央:ジョセフ・ゴードン=レヴィット

感じたこと

スノーデン事件は、アメリカのみならず、国際社会において、極めて重要な内部告発である割に、日本では、大きな話題になっていない

一般的な日本人は、中東における戦争や世界で多発するテロを、他人事だと考えているし、アメリカとの同盟を解消するなんて、夢にも思っていない。

そのため、実質、害がないのだ。

ITという言葉を初めて聞いたのは、25年ほど前。

何のことかも解らないまま、使い始めたWindows95。

今では、当たり前になったインターネットや電子メールだが、その実体は何かと問われれば、答えられる人はいないだろう。

それは、自称専門家であっても、スノーデンであっても同じだ。

こういった話は、いわゆる『陰謀論』として認知される。

要するに、この告発を証明することは、困難なのだ。

世界はあらゆる国や民族、組織で複雑に構成されている。

アメリカの政治において、軍需産業が大きな影響力を持っているとしても、世界中を支配していることにはならない

実際、スノーデンは、ロシアに保護されている。

アメリカの不正な情報活動を暴露して、人権やプライバシーに関して、アメリカと比較して問題があるであろう国に守られているというのも皮肉だ

この映画においては、あくまで、スノーデンに正当性があるとして描かれているが、真実は判らない

ちなみに、スノーデンは、同盟国である日本についても、「横田基地駐在時に、日本の電力システムを停止することができるマルウェアを仕込んだ。」と発言している。

ここで、ヘーゲルの言葉。
「ひとつの人間集団は、その所有物の全体を共同して防衛するように結合されているときにのみ、国家と称することができる。」

日本は大丈夫だろうか。


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