優先順位をつけたなら、自分の価値観が判るだろうか。
The Company Men
監督:ジョン・ウェルズ
出演:ベン・アフレック
クリス・クーパー
トミー・リー・ジョーンズ
ケビン・コスナー
ローズマリー・デウィット
あらすじ
大企業の造船部門に12年勤続するボビーは、ある日、突然、リストラを宣告される。
呆然となって帰宅し、妻にだけ報告するボビー。
プライドが邪魔をして、職探しも上手くいかず、大工の義兄からの仕事の誘いも断ってしまう。
一方、さらなるリストラにより、溶接工から重役にまで出世したフィルや、創業当時から勤務し、最高経営責任者の右腕となったジーンまでも失業してしまう。
一方、さらなるリストラにより、溶接工から重役にまで出世したフィルや、創業当時から勤務し、最高経営責任者の右腕となったジーンまでも失業してしまう。
会社に依存していた3人の男たちが、それぞれの形で、仕事や家族を見つめ直すのだが…
感じたこと
大企業に勤務し、高額な報酬を得ていたエリートビジネスマンたちが、リストラにあい、路頭に迷う。
人は、自分にも起こるかもしれない不幸に対しては、手を差し伸べたくなる。
だから、災害や交通事故などに巻き込まれた人には、特に同情してしまうものだ。
しかし、この映画の登場人物たちは、微妙だ。
私も「カンパニー・メン」だから、リストラの恐怖はあるが、プール付きの豪邸も、高級スポーツカーも、一生、手に入れることはないだろう。
これには、『妬み』が含まれている。
ある基準において、自分より優れている人に対しては、やはり、劣等感を感じてしまうのだ。
でも、この基準って、いったい何だろう。
価値は、目的の実現のために役立つ性質だが、目的がなければ、何に価値があるかさえ、わからないだろう。
欲しいものはたくさんあるけれど、本当に価値のあるものは限られている。
この映画の主人公・ボビーは、初めて大きな挫折を味わい、「カンパニー・メン」としての、これまでの人生を見つめ直し、家族とともに、本当に大切なものは何かを確認する。
物語の最後に、ボビーは「カンパニー・メン」として、もう一度、挑戦する機会を得る。
水を得た魚のように、はつらつと指揮を執る彼の姿は、まさに「仕事ができそう」な男である。
経営者と一般社員との年収差は、700倍。
挫折を知らない人間は、本当の価値を知らない。

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