ひとりぼっちでは幸せになれないのだろうか。
En man som heter Ove
監督:ハンネス・ホルム
出演:ロルフ・ラッスゴード
イーダ・エングヴォル
バハール・パルス
あらすじ
感じたこと
北欧と言えば、子供の頃、社会科の授業で教えられた『ゆりかごから墓場まで』という手厚い福祉政策を思い出す。
今なら、デザイン性の高い家具や雑貨、食器などの方が、イメージされるかもしれない。
この映画は、まさに、ゆりかごから墓場まで、人の一生を、時にシリアスに、また時にコミカルに描いている。
ただ、そこで感じるのは、夢のような社会なんて存在しないということ。どこの国の役人も、一庶民の暮らしなんて気にかけないし、気楽に生きていけるほど、この世の中は甘くない。
ひとりぼっちで、幸せな死を迎えるのは、そう簡単なことではないのだ。
主人公のオーヴェは、妻に先立たれ、何度も自殺を試みては、失敗を繰り返す。
そのたびに、過去の出来事が回想され、彼の人となり、彼の人生が、浮き彫りになっていく。
幼い頃の母の死と父との暮らし。
立派に成長するも、突然訪れる父の事故死、そして、最愛の妻ソーニャとの出会い。
その後、二人に訪れた大きな試練。
立派に成長するも、突然訪れる父の事故死、そして、最愛の妻ソーニャとの出会い。
その後、二人に訪れた大きな試練。
人生に絶望した偏屈なただの男にも、長い人生がある。
考えてみると、オーヴェが交流する隣人たちも只者ではない。
パルヴァネは、移民の妊婦だし、妻の元教え子はゲイ、車の趣味が合わずに仲違いした友人のルネは、今は障碍者だ。
しかし、オーヴェは、彼らに対し、同じ基準で接する。
偏屈だが、差別や偏見はない。
歳をとって頑固になってしまったが、ソーニャが惹かれたのは、きっと、そんなオーヴェなのだろう。
最後に、事故で子を失い、車いす生活になったソーニャがオーヴェに送った言葉。
「今を必死に生きるのよ。」
隣人たちとの交流を重ねる中で、オーヴェは、この言葉を思い出したに違いない。


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