2019年1月25日金曜日

狼の死刑宣告

なぜ、復讐してはいけないのか。


Death Sentence


監督:ジェームズ・ワン
出演:ケヴィン・ベーコン
   ケリー・プレストン
   ジョン・グッドマン

あらすじ


リスク管理会社の重役ニックは、美しい妻と2人の息子、裕福で幸せな家庭を築いていた
ところが、ある日、息子のアイスホッケーの試合の帰りに立ち寄ったガソリンスタンドで強盗に遭遇し、目の前で長男が殺害されてしまう
長男を殺害した犯人はすぐに逮捕されるが、息子の死に値する刑が下されることはないと知り、ニックは、裁判で目撃証言を撤回する。
その後、釈放された犯人を尾行し、強盗のアジトを突き止めたニックは、自宅の物置で凶器を手にする
突然の出来事に心を乱す妻や次男に平静を装いつつ、たった一人、強盗グループとの『戦争』が開始される。


右:ケヴィン・ベーコン
感じたこと

キリスト教では、復讐は許されない。
イスラム教においても、報復せず許すならば、それは、自分の罪の償いとなる。

それでは、なぜ、復讐をテーマとした作品が作られ続けるのだろうか
また、復讐劇を見たくなるのは、なぜだろうか

単純に考えれば、答えは、禁止されているから。
もしくは、復讐することが困難であるからだろう。

この映画の主人公ニックのように、息子を殺されるなどの信じがたい不幸や不運に見舞われた時、私なら、どうなるだろうか

きっと、その不条理を受け入れることもできず、また、復讐を果たすこともできずに、ただ、犯人や世の中への報復の機会をうかがいながら、年老いていくのが関の山だ。

ニックは、息子の死に値するのは、少なくとも極刑と犯人の反省と考える
しかし、それが不可能と分かった時、ごく普通の男が、自分自身の手で報復することを決意する

「なぜ、復讐してはいけないのか」は、言い換えれば、「なぜ、悪が存在するのか。」であると思う。

ニックは、悪の存在に、目的を見出すことはできなかった。
何の理由も見つからず、ただ、人生は公平ではないと悟るしかなかった。

全てが単純に、勧善懲悪であれば良いのだが、現実は、そう上手くいかない。

この世の中に、幸運を約束された人はいないのだ。


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